ベルギービールの新製品をのんでみた。(その10)
目次
はじめに
今回は、「すがや魅惑の麦酒」で2本購入しました。
1つは、Brasserie de l’Abbaye du Val-Dieu / アビイヴァルデュー醸造所の「ヴァルデューグランクリュ」です。
もう1つは、Brewery Duvel Martgat / デュヴェル・モルトガット醸造所の「ヴェデットエクストラ エルダーフラワー」です。
アビイヴァルデュー醸造所
「ノートルダム デュ ヴァルデュー」は、マーストリヒト近郊のホーヒト出身の修道士によって 1216 年に設立されました。
伝説によると、この無人の谷は非常に敵対的だったので、地元住民はそこを「悪魔の谷」と呼んでいました。修道士たちはそこに定住し、「ヴァレ・ド・デュー」と改名し、後にヴァルデュー修道院という名前が付けられました。
ヴァルデュー修道院は、フランス革命を生き延びた唯一のベルギーの修道院です。ヴァルデューのキリスト教徒コミュニティは今でも敷地内にあり、シトー派と一体となっています。
ヴァルデュー修道院の修道士たちは、現在この場所で醸造されているビールの起源となっており、シトー会修道会は彼らの醸造の才能で知られています。
醸造活動の発展は当初、水を飲用可能にする必要性に関連しており、これにより、コレラや腸チフスなどの当時の病気を回避することが可能になりました。
修道士たちは何世紀にもわたって酵母とさまざまな発酵の歴史を研究してきました。彼らはビール生産を洗練させ、より手の込んだ特別なレシピを生み出しました。現在、私たちのビールは、瓶内発酵の伝統に忠実な、修道士のオリジナルのレシピからインスピレーションを得ています。
すべてのアビー ビールと同様、ヴァル デューのビールも、香料やスパイスを添加せず、昔ながらの注入法に従って作られています。
ヴァルデューグランクリュ
色は、濃いこげ茶色です。
香りは、複雑な甘い香りとコーヒーをローストした香ばしいかをりがします。
味は、キャラメルのムースとまろやかな口当たり、中程度の苦みとコーヒーの味わいが絶妙に調和しています。また、後からわずかながら苦いコーヒーにあるような酸味が感じます。
1年以上熟成させることで味がさらに複雑になるビールです。
デュヴェル・モルトガット醸造所
1871年、ステーンフッフェル村(Steenhuffel)の醸造家家族の息子であったヤン-レオナルド・モルトガット(Jan-Leonard Moortgat)が、妻のマリア・デ・ブロック(Maria De Block)と共にデュベル・モルトガット醸造所を設立しました。
1999年までに、デュベル・モルトガット醸造所は最も重要なベルギー醸造所グループの一角をなすところまで大きくなっていました。会社の成長を更に促進し事業の継続性を確実なものにするためブリュッセル証券取引所に上場し、2001年にはデュベル・モルトガットは、厳正な製品安全規格が運用されていることを証明するHACCP認証を受けた最初のベルギーの醸造所となりました。
今では、デュベル、ヴェデット、シェフ、リーフマンス、ボルケ等の数多くのブランドを傘下にしています。
ヴェデットエクストラ エルダーフラワー
ホワイトビールにエルダーフラワーをブレンドしたビールでアルコール度数も3.9%とビールとしては低い方です。
色は、ほんのり濁った黄色です。
香りは、フルーティーな柑橘系の香りやマスカットの様な香りが合わさり、爽やかな香りがします。
味は、エルダーフラワーのマスカットの様な甘さとオレンジの皮のフルーティーさをバランスさせるわずかな酸味とともに現れます。コリアンダーが香味に最高のアクセントを加えています。
エルダーフラワーとは
エルダーフラワーは、セイヨウニワトコと言う植物の花の部分で歴史的に治療にも用いられていたハーブであったことから、庶民の薬箱とも呼ばれています。
エルダーフラワーは、利尿作用や発汗作用に優れ、体内に蓄積された毒素の排出を促します。さらに、風邪やインフルエンザなどのウイルスに対する抗ウイルス作用や、花粉症などのアレルギー症状の緩和に役立つといわれています。
また、マスカットのような香りを放つエルダーフラワーのハーブティーは、神経の緊張をほぐし、不安やうつの気持ちをやわらげる効果があります。
詳しくはこちらを参照してください。
若さの秘密
さいごに
今後も新商品や自分自身初めて出会うビールを引き続き「ベルギービールの新製品を飲んでみた。(その11) 」として紹介したいと思います。
参考文献および引用サイト
前回
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