日本産ホップを使用したビールの考察(中間)
はじめに
あくまでも個人的独断による意見ですので了承してください。
今回は、前回予告していました通り、アメリカのベルギービールに関するフェイスブックからIPAについて 考察したいと思います。
IPAとは
IPAとはインデアペールエールの略でイギリス発祥のビールです。
簡単に言いますと、イギリスがインドを植民地にしていた時イギリスから船でビールを輸送する際にビールの腐食を防ぐため大量のホップを入れた苦みの強いビールの事で現在は世界で造られています。
フェイスブックの投稿写真とその内容
最初にお断りいたしますが、このフェイスブックは非公開ですのでメンバーでなければ観る事が出来ません。そしてこの投稿写真とその内容は現在は削除されていますのでご了承下さい。
さて、この投稿写真とその内容はIPAビールを使用し洗面台を洗っている写真です。投稿内容は苦いだけのビールは飲まずに洗面台を掃除するに限るとの投稿でした。
その写真と投稿に意見が100件以上ありました(いわゆる炎上)。
印象に残た意見を列挙します。
・IPAが嫌いなら飲まなければ良い。
・捨てるのは勿体ない。料理に使用すればいい。
・IPAは樽で運ぶのだがベルギーのIPAは瓶で運んでいる。
・イギリスに敬意を示すべきでベルギーでIPAを造る事は無い。その代わり、トリプルホップやドライホップの製法がある。
・そもそも、ベルギー人は強い苦みは好まないだろう。だからベルジャンIPAがあるのでは。
・インドとベルギーなんか関係あるの。今はビールを輸出しているかもしれないが。
等。
ベルギービールのIPAはアメリカ人にとって議論の対象になるのかと感じました。おそらくそれはイギリス人がアメリカを開拓したことが要因かと思います。
個人的意見
ベルギービールのランビックビールや世界にある修道院で造るトラピストビール等は名称独占や一定の基準がありビールにその名称を勝手に使用する事は出来ません。この様なビールは世界に数多くあります。
IPAはイギリスで発祥したにも関わらず、1つのビールのスタイルになり、さらにIPAの基準が無いために世界中で造られています。
個人的には日本でもイギリス産の麦芽とホップでIPAを造るのならイギリスに敬意を表しIPAとして造っても良いと思います。
しかし、今後日本産のホップと日本産の麦芽を使用する場合、味が結果的にIPAに近い味になったとしてもIPAと言う名称を使うべきではなく日本独自の名称を付けるべきだと考えます。
例えばカレーの辛さ指数はトウガラシと胡椒の量で決まります。その量により、カレーの大手メーカー「S&B食品」ではお子様向けから1~5とそれ以上のHOTの7種類に分類しています。その中に「カレーの王子様」や「ディナーカレー」の甘口、中辛、辛口の辛さを表にしてパケージに記載しています。
カレーの辛さ指数は各メーカー独自です。
同じようにIBUを数段階にします。苦みの英語の頭文字「B」を使い、仮に指数を3段階にした場合、苦みの弱いビールを1とし、強いビールを3といてIBUの指数とリンクさせると仮定します。
例えばIBUが60以上を苦みが強いビールとしそれを3と置くならIBU70のビールの表示をB3と記載します。
この方がカレーと同じでビールの苦みが誰にでも簡単に解ると思います。但し、カレーの様にメーカー独自の基準ではなくビール業界の基準とすべきと考えます。
さいごに
前回は日本産ホップの使用によるビールの基準について個人的見解を示しました。今回は、日本産ホップを使用した場合のIPAの名称の変更についての個人的見解を提示してみました。次回はこれらの考察を行っていきたいと思います。
参考文献および引用サイト
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