【季節のお菓子とビールで愉しむ】5月 茶通
ビール好きの皆さま、茶摘みという唱歌はご存知でしょうか。夏も近づく八十八夜♪という唄ですね。
2024年の八十八夜は5月1日です。
抹茶を使った和菓子、茶通(ちゃつう)をご紹介します。ビールとのペアリングもお楽しみに。
5月のお菓子:茶通
茶通とは
茶通は、抹茶を混ぜた小麦粉生地で餡を包み、鉄板で焼きつけたお菓子です。
日本の伝統的食器である「楪子(ちゃつ)」に由来した名と言われています。楪子は丸く浅い朱塗りの木皿で、やや高い足台をつけた食器です。懐石の食器として有名ですが、茶菓子を盛るのにも適しています。
朱漆楪子(帝塚山大学附属博物館蔵・文化遺産オンラインより)
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/75862
今回の茶通は市販の漉し餡にすり胡麻を混ぜた胡麻餡にして風味を強めました。
材料 6個分
(胡麻餡)漉し餡100g、水10ml、黒すり胡麻大さじ1
(生地)砂糖40g、抹茶小さじ1、卵白15g、小麦粉35g、片栗粉5g、煎茶少々、サラダ油少々
作り方
- 胡麻餡を作ります。
漉し餡を耐熱容器に入れ、水を加えて混ぜ、ラップをせずに600wの電子レンジで2分加熱する。 - すり胡麻を混ぜ、ラップに包んで冷ます。
- 冷めた餡を6等分にし、丸めておく。
- 生地を作ります。
ボウルに砂糖と抹茶を入れ、よく混ぜる。 - 卵白を入れ、白っぽくなるまでよく混ぜる。
上の画像が混ぜ始めです。下の画像くらい色が薄くなるまで混ぜてください。 - 小麦粉と片栗粉を一緒に振るい入れ、よく混ぜる。
- 片栗粉(分量外)を敷いた上に6の生地を置き、2つ折にし90度回して伸す。耳たぶくらいの固さになるまで繰り返す。
- 生地を6等分して丸めておく。
- 生地を一つとり、直径5cmくらいの大きさに伸ばし、胡麻餡を置く。
- 少しずつ生地の端を伸ばしていき、餡を包み込む。
- 餡を包んだ饅頭を立方体に整え、上側に煎茶を乗せる。
- 熱したフライパンにサラダ油を薄く敷き、濡れ布巾でいったん冷ましてから、煎茶を乗せた側からごく弱火で焼く。
- 両面に軽く焼き色が付いたら、側面は乾かす程度に焼き、網に取って冷ます。
- できあがり。
ペアリング
晴れ風
「晴れ風」は2024年4月2日にキリンビールより新発売された17年ぶりのスタンダードビールブランドです。
顔に近づけるとまず、柑橘系のさっぱりとした香りがきます。使用されている日本産希少ホップ「IBUKI」によるものでしょう。
すんなりと何も遮るものなく喉を通っていく滑らかさなのに、飲み込んだ後から深いコクを感じました。
胡麻餡の香ばしさ、濃厚さを全く邪魔せず寄り添ってくれるビールです。
ABV:5%
緑風一陣
もう1本はお茶の香りでペアリングしましょう。京都醸造の「緑風一陣」です。
緑の香りが印象的で、飲む前から爽やかさを感じるセゾンスタイルのビールです。
口に含むと桃のようなフルーツの香りがあります。飲み込むとすっきりとした酸味と甘みで、後から煎茶のほんの少しの苦味が追いかけてきます。
やはり、茶通の皮で使用している抹茶の香りがより感じられる組み合わせになりました。
ABV:5.0%
図らずも「風」つながりとなった今回のビール。5月の薫風を感じながらぜひお試しいただけたらと思います。
いかがでしたでしょうか?それではみなさま、よきビールライフをお過ごしください!
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。