ビールに疑問を感じたら?
家でサクッと飲むビールは、ここ1年ほどキリンの「一番絞り」が多い。
心なしか、近ごろ購入する一番絞りの炭酸が弱いような気がしてならない。一軒だけでなく、複数箇所から買っても同じ。別段古すぎるものを買っているわけでもない。炭酸の含有量が下がったのだろうか? それとも気のせいか?
というわけで、疑問は素直にメーカーにぶつけようと「お客様相談センター」に電話して聞いてみた。
結論から言うと、「炭酸含有量は味に関係することなので具体的な数字は答えられない」とのことだったが、2009年のリニューアル以来、味に関することは何も変えていないという。
「一番絞りの適温は6度から8度。冬は冷やしすぎによって炭酸を感じにくくなっているのではないか」とのこと。もし異常があれば、現物を送ってほしい、調査する用意はある、との返答だった。
一番絞りは発売19年目にして、麦芽100パーセントへとリニューアル。それまでキリンで麦芽100パーセントと言えば「ハートランド」と「ハイネケン」(キリン・ハイネケン株式会社)と、ドラフトとボトルで提供するものだけだった。麦芽100パーセントでも、リッチな味わいというよりはいつも飲んでいるサラッとした飲み口の延長線上で味を決定した。
ちなみになぜ「キリン ラガー ビール」を麦芽100パーセントにしないのは、「固定ファンが多く、昔から(基本は1888年より製造・発売)の味を守ることを重要視」するため。一番絞りはそれに比べて約20年と歴史が浅く、チャレンジするに値する銘柄と判断したとのことだった。
いずれにしても電話がすぐに繋がったこと、丁寧な応対はとても気持ちのよいもので、本来の目的以外にもあれこれ話を聞くことができた。いつも飲んでいるビールに「?」を感じたら、メーカーへ率直に聞いてみる。お勧めです。■
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。