アメリカンホップの香り漂うラガー「ライドビア・ホッピーラガー」―ビアレポート(25)
正直言って、冒頭のこの文章を考えるのがキツくなりはじめている私です。
…。
いかに私が正直か、よくわかっていただけたかと思います。
さて。
今回はデンマークのトゥオール(To Øl)という醸造所の「ライドビア・ホッピーラガー」(Raid Beer Hoppy Lager)。トゥオールは醸造設備を持たない醸造所なのですが、そこで思い出すのがミッケラー。ファントムブリュワリーといえばミッケラーですね。
このトゥオールもミッケラーと無関係ではありません。もともとは、Tobias Emil JensenとTore Gyntherが、2005年に大学のキッチンを利用してビールを造ったのが始まり。昼間は学生、夜10時から朝6時までは醸造。その情熱はすごいと思いますが、ビール醸造のためににキッチンを貸す大学もこれまたすごい。そして、その2人にビール醸造を教えていたのが、ミッケラーのミッケル・ボルグだったそうです。
その後、2人は2010年にデンマーク語で「2つのビール」という意味の醸造所「トゥオール」を設立。彼らの最初のビールはミッケラーとのコラボビール「Overall IIPA」でした。
そんなトゥオールの「ライドビア・ホッピーラガー」を飲んでみたわけですが、ラガーではあまり感じられない豊かなシトラスの香り。それもそのはず、ホップはシムコー、シトラ、ネルソンソーヴィン、センテニアルを使用しています。色はややペールよりもアンバーに近い濃い色ですが、重さはそれほど感じません。微かな苦味の余韻でどんどん飲み進んでしまいます。
ラガーなのに、時にはアメリカンペールエールを飲んでいるような印象も。こういったビールは面白いですね。「トゥオールは、実はラガーが好きなのです」とウェブサイトにも書いてあるくらいなので、こういった面白いラガーをどんどん造り出していってほしいものです。
【BEER DATA】
Raid Beer Hoppy Lager
生産地:デンマーク
醸造所:トゥオール
スタイル:ピルスナー
アルコール度数:5.2%
BJA1期生 富江弘幸
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