[テイスティング]2013.11.30

威勢のいい雄ヤギのボック・ダム―ビアレポート(51)

まんべんなくいろいろなスタイルのビールを飲みたいと思っている私です。

が、やはり偏りが出てきてしまうのです。無意識に好みが出てしまうのでしょうか。流通量にもよるのでしょうが、ペールエールのように比較的多く飲むスタイルがありながら、あまり飲まないスタイルもあります。

あまり飲まないスタイルのひとつが、ボック。

飲みたくないわけではないのですが、ペールエールに比べると日本での流通量が少ないからだと思います(言い訳です)。さて、今回はダムの「ボック・ダム」をご紹介します。

Bock Damm

Bock Damm

ダムはスペインのビール会社で、日本では「エストレージャ・ダム」が知られているでしょうか。このビアレポートでも「イネディット」というダムのホワイトビールを紹介しました。

この「ボック・ダム」は台湾で購入してきたもの。いろいろ調べたのですが、まだ日本には入ってきていないようです。台湾には輸出して日本には輸出しない理由はわかりませんが…。

飲んでみると、熟したブドウのようなフレーバーがありながらも、意外とスッキリしています。その原因は味よりもアルコール度数。ボックはアルコール度数が高いビールなのですが、このボックはアルコール度数5.4%。ボックのスペルはドイツ語の雄ヤギと同じということもあり、飲むと雄ヤギのように元気が出る、とも言われています。が、アルコール度数も低いし…どうなんでしょうか。描かれている雄ヤギさんは直立二足歩行で威勢のいい感じ…。

公式サイトを見ると、1888年から「変えてきたのはボトリングだけ」といったようなことが書いてありますので、味わいやアルコール度数はそれほど変わっていないのでしょう。

なんだかいろいろなボックが飲みたくなってきたのですが、もっと輸入されないものでしょうかね。

【BEER DATA】
ボック・ダム
生産地:スペイン
醸造所:ダム
スタイル:ボック
アルコール度数:5.4%

スペインドイツボック

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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この記事を書いたひと

富江 弘幸

ビールライター

1975年、東京都生まれ。法政大学社会学部卒業後、出版社でライター・編集者として雑誌・書籍の制作に携わる。その後、中国留学、英字新聞社ジャパンタイムズ勤務を経てビールライターとして活動中。ビアジャーナリストアカデミーの講師も勤める。

【著書】
教養としてのビール(サイエンス・アイ新書、SBクリエイティブ)
BEER CALENDAR(ワイン王国)

【執筆・監修】
和樂web(小学館)
Discover Japan(ディスカバー・ジャパン)
東京人(都市出版)
ビール王国(ワイン王国)
ビール大全(楽工社)
るるぶキッチンmagazine 秋冬号(JTBパブリッシング)
あなたのしらない、おいしいビール(cakes)
他多数。

【出演】
金曜たまむすび(TBSラジオ)
ちきゅうラジオ(NHKラジオ第1)
すっぴん!(NHKラジオ第1)
浜美枝のいつかあなたと(文化放送)

Twitter:hiroyukitomie
Website: 地域とビール
Weblog: 地域とビールとブログと

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