ベルギー王国大使館・チャリティーイベント レポート
今日23日10時より18時まで、東京・千代田区二番町にあるベルギー王国大使館でチャリティイベントが開催されている。
あいにくの雨模様にかかわらず、オープンする10時前から入口には多くの人が。開場と共にフロアはいっぱいになる盛況ぶりだ。
フロアでは、ベルギーゆかりの商品が通常価格よりも安値で提供されている。アサヒビール、小西酒造、ブラッセルズらが提供しているベルギービールのほか、ベルギーの名物料理、生ハムやチーズなどのおつまみ、ワッフルやチョコレートなどフードが充実。また別のフロアでは、アクセサリーやファッションバッグ、ベルギーの漫画「タンタン」関連グッズがずらり並ぶなど、多くの企業の協賛を得て大きな盛り上がりを見せるチャリティーイベントになっていた。
またベルギー・ワロン&ブリュッセル観光大使に任命されている、とよた真帆さんの絵画、写真家の高山浩数さんが撮った作品群も開場に飾られ、販売されていた。このイベントでの売上は義援金となり、公益社団法人セーブ・ザ・チルドレンへ送られる。
チャリティイベントを企画したベルギー観光局ワロン・ブリュッセル日本支局局長のダミアン・ドームさんによると、チャリティ企画の話を大使に持ちかけたところ非常に乗り気ですぐに協力してくれ、早い時期に実現にいたったとのこと。大使は、震災の4日後、3月15日に来日。東京を離れろとの勧告が出た国が多かったにもかかわらず、被災地の惨状を憂いチャリティ企画の相談にも積極的に乗ってくれたことに、ダミアンさんはいたく感激した。
「今回は各企業に声をかけさせてもらい、マーケットという形で実現できた。今後も形態を変えながら復興のためのチャリティは続けていきたい。例えばベルギーのアートを紹介する場にしたり、お祭りを企画したり。とにかく、継続してやっていくことが大切だと思っています」(ダミアンさん)
とよた真帆さんも、震災後すぐ何かできないかと考え行動したひとりだ。震災の翌日にはマネージャーと具体的にできることを話し合い、表に立って救済を呼びかけるほか、自分が描く絵の売り上げを義援金にしたいと考えた。そこで、ベルギー・ワロン&ブリュッセル観光大使としてベルギー王国と何かできないかと考え、ダミアンさんに連絡したという。
「震災後の復興は20、30年かかるでしょう。これからも絵の収益は義援金に、ベルギー王国からの依頼があればすべてお引き受けするつもりです。また、夫が映画監督(青山真治 監督)で、メッセージ性のあるショートフィルムを制作するので、それに協力するつもりです」(とよたさん)
復興のための援助といっても、自分の身を削りまくっては元も子もない。自分の生活はきちんと営みながら、余裕のあるところでお手伝いをするシステムを確立し、継続していくことが大切だと とよたさんは言う。
「今回のチャリティイベントのような、明るい方法で支援することをいつも模索していきたい。いつも被災地のことを胸に、何をするのでも『これは被災地に回そう』といった気持ちで今後暮らしていくでしょう」■
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