[テイスティング]2014.8.13

お盆に死者の日ビール「デイ・オブ・ザ・デッド アンバーエール」―ビアレポート(105)

ここ数年、夏休みを取っていない私です。

忙しいから夏休みが取れないというわけではなく、夏休みという概念がない状況が続いているだけでして…。しかし、世の中の大部分はもう夏休み。そしてお盆の時期ですね。

さて、今回ご紹介するのはメキシコのデイ・オブ・ザ・デッド「アンバーエール」です。

Day of the Dead Amber Ale

Day of the Dead Amber Ale

デイ・オブ・ザ・デッドとは、直訳すれば「死者の日」。メキシコをはじめとした中南米の祝日です。毎年11月1日、2日にお祭りが行われるのですが、日本でいえばお盆のような日でしょうか。

日本のお盆の行事は静かに先祖の霊を迎えるものが多く、派手さはありません。しかし、メキシコは違います。死者の魂が戻ってくるという意味では、お盆と同じようなお祭りですが、基本的には明るく楽しく祝います。街中もカラフルな装飾や花で彩られ、人々もこのビールのラベルのような仮装をしてパーティーしたり。骸骨とカラフルな色合いがなんとも不思議な感じですが、死を恐怖として扱っていないことがよくわかります。

そんな死者の日をモチーフにしたデイ・オブ・ザ・デッドは、アンバーエール、ヘーフェヴァイツェン、IPA、ポーター。ペールエールやブロンドエールも醸造しているようですが、日本に入ってきているのは4種類。今回は「アンバーエール」を飲んでみました。カラメルの適度な甘さにほんのりコーヒーフレーバーが加わり、ホップの苦味でバランスを整えています。全体的にはすっきりまとまっており、あまり重さは感じない仕上がりに。2杯目くらいに飲むといいかもしれません。

ラベルには「Death becomes you」と書いてありますが、怖がらなくても大丈夫。楽しい気分で飲んでみましょう。

【BEER DATA】
デイ・オブ・ザ・デッド アンバーエール
生産地:メキシコ
醸造所:Cerveceria Mexicana
スタイル:アンバーエール
アルコール度数:5.5%

アンバーエールメキシコ

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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この記事を書いたひと

富江 弘幸

ビールライター

1975年、東京都生まれ。法政大学社会学部卒業後、出版社でライター・編集者として雑誌・書籍の制作に携わる。その後、中国留学、英字新聞社ジャパンタイムズ勤務を経てビールライターとして活動中。ビアジャーナリストアカデミーの講師も勤める。

【著書】
教養としてのビール(サイエンス・アイ新書、SBクリエイティブ)
BEER CALENDAR(ワイン王国)

【執筆・監修】
和樂web(小学館)
Discover Japan(ディスカバー・ジャパン)
東京人(都市出版)
ビール王国(ワイン王国)
ビール大全(楽工社)
るるぶキッチンmagazine 秋冬号(JTBパブリッシング)
あなたのしらない、おいしいビール(cakes)
他多数。

【出演】
金曜たまむすび(TBSラジオ)
ちきゅうラジオ(NHKラジオ第1)
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Twitter:hiroyukitomie
Website: 地域とビール
Weblog: 地域とビールとブログと

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