[テイスティング]2015.4.7

ベースラインのようなインペリアル・スタウト「ベース・ドロップ」―ビアレポート(113)

体調を崩していた私です。

病院に行って診察してもらうと、やはりアレな状況でして、薬を飲まざるを得なくなってしまいました。処方された薬を飲んでいる間、ビールは飲めなかったので、いろいろ飲みたいビールが溜まってしまっていました。

そのうちのひとつがタイニー・レベルの春季限定「ベース・ドロップ」。

Bass Drop

Bass Drop

タイニー・レベルについては、何回か書いていますのでこちらを参照ください。

さて、この「ベース・ドロップ」とは、音楽関係の用語だろうとは思いましたが、音楽には本当に疎いので検索してみました。しかし、書いてある内容は、
「ノーマルで4弦Eを一音下げてDに」
「クロマチックチューニングモードがあれば4弦開放が1音低いDになるように」
「5弦のBをAに下げる」
といった呪文のような感じで、日本語でお願いします、と言いたい気分。まだ某ラーメン店の呪文「ニンニクマシマシヤサイアブラマシ」等のほうが理解できます。

たぶん、ベースドロップというのはベースのチューニングの方法なんでしょう。音楽に詳しい方からは「そんな基本も知らんのか」という声が聞こえてきそうですが…。

そこで、タイニー・レベルのインポーターさんに聞いてみることに。すると、ちょうどブルワーさんが来日していたということで、直接聞いていただけました。

あえて、そのまま文章を使わせてもらうと、
「club bangersってディスコのようなところのブンブン言っている、ベースラインのようなビール」
とのこと。

ひとまず飲んでみましょう。インペリアル・スタウトということで、液色は真っ黒。口に含むと、カカオやチョコはもちろん、クリーミーながらかすかなシトラス感も探し出せるフレーバーが鼻から抜けていきます。フィニッシュはローストの苦味からホップの苦味へ。ベースの重低音のようなロースト感が、ホップの苦味というリズムに乗っている感じでしょうか。病み上がりの体に9%のアルコール度数はどうなのか、とも思いましたが、飲みやすさもあって、いつのまにかグラスは空に。9%ほどのアルコール感はありませんでした。

冒頭にも書いたように、春季限定のビール。なくならないうちに。

【BEER DATA】
ベース・ドロップ
生産地:イギリス
醸造所:タイニー・レベル
スタイル:インペリアル・スタウト
アルコール度数:9%

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

(一社)日本ビアジャーナリスト協会 発信メディア一覧

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この記事を書いたひと

富江 弘幸

ビールライター

1975年、東京都生まれ。法政大学社会学部卒業後、出版社でライター・編集者として雑誌・書籍の制作に携わる。その後、中国留学、英字新聞社ジャパンタイムズ勤務を経てビールライターとして活動中。ビアジャーナリストアカデミーの講師も勤める。

【著書】
教養としてのビール(サイエンス・アイ新書、SBクリエイティブ)
BEER CALENDAR(ワイン王国)

【執筆・監修】
和樂web(小学館)
Discover Japan(ディスカバー・ジャパン)
東京人(都市出版)
ビール王国(ワイン王国)
ビール大全(楽工社)
るるぶキッチンmagazine 秋冬号(JTBパブリッシング)
あなたのしらない、おいしいビール(cakes)
他多数。

【出演】
金曜たまむすび(TBSラジオ)
ちきゅうラジオ(NHKラジオ第1)
すっぴん!(NHKラジオ第1)
浜美枝のいつかあなたと(文化放送)

Twitter:hiroyukitomie
Website: 地域とビール
Weblog: 地域とビールとブログと

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